鉄路彩る復活の花 JR夜ノ森駅のツツジ見頃に 福島県富岡町

 

少しずつ樹勢を回復し、見頃を迎えているJR常磐線夜ノ森駅のツツジ

 

2024/04/29 10:00

 

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故が起きるまでツツジの名所として知られていた福島県富岡町のJR常磐線夜ノ森駅で、構内のツツジの花が見頃を迎えた。赤や薄紫の花が住民に癒やしを与えている。

 かつては赤や白のツツジ約6千株がホーム両脇の斜面を彩っていた。特急列車が減速しながら駅を通り乗客を楽しませていた。原発事故による除染で枝や葉が切り落とされ、一時は切り株だけとなった。少しずつ樹勢を取り戻し、現在は数十株が咲いている。

 近くに住むエステティシャンの佐々木千代子さん(67)によると、電車の停車後に花を見て、写真に収める人も多いという。「徐々に花の数が増えて大きくなってきたが、草も茂ってきた。ツツジしか目に入らなかった昔の景色をまた見たい」と話していた。

 

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