福島県いわき市で有機栽培した綿花を原料にジーンズ 衣料品など製造の「起点」

 

市産のコットンを使ったジーンズをPRする酒井社長

 

2024/06/23 10:59

 

 福島県いわき市で有機栽培した綿花を原料に衣料品などを製造する「起点」は、市産コットンを使ったジーンズを完成させた。かつて市内で栄えた炭鉱業の労働者から着想を得たといい、酒井悠太社長(41)は「実用的なジーンズに仕上がった」と話す。

 起点は2019年設立。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後に被災地復興事業として始まった「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」に酒井さんが関わっていたのがきっかけで、現在は同市四倉町にある約80アールの農地で綿花を自社栽培している。

 これまで自社のコットンで手ぬぐいやタオル、Tシャツなどを製造してきた。アパレル製品にさらに注力するため、初めてジーンズ開発に取り組み、構想から3年間かけて製品化にこぎ着けた。

 市産のコットンを15%配合し、特有のしなやかさを持つ。太めのデザインで仕事中の動きやすさも追求。丈夫で長持ちする利点を生かしてエイジング(経年変化)も楽しめる。

 23日まで市内のコミュニティーカフェ「enva」でお披露目会と試着販売会を開いている。酒井社長は「身に付ける物の中に地元の物があるとワクワクする。デニムらしくガンガン使ってほしい」と呼び掛けている。

 限定130本で、価格は税込み2万9700円。起点のオンラインストアで購入できる。

 

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