危険物取扱者の最上位資格・甲種に合格 勿来工高の村上桧斗さん 文芸部の活動と両立 福島県いわき市
甲種危険物取扱者に合格した村上さん
2024/06/24 14:00
福島県いわき市の勿来工高工業化学科3年の村上桧斗(かいと)さん(17)は、難関の国家試験で危険物取扱者の最上位資格となる甲種に合格した。「資格を生かし、将来は化学分析の仕事に就きたい」と夢を膨らませている。
試験に合格すると、消防法に定められている全ての危険物の取り扱い作業や点検、保安の監督などができるようになる。既に危険物取扱者の乙種一類~六類の全てに合格していた村上さんは、2月の甲種試験に向け1カ月ほど前から試験準備を開始。俳句や短歌を詠む文芸部の部活動と両立を図りながら、授業の合間や帰宅後に勉強に励み、初めての挑戦で見事合格した。試験は難しかったというが、合格に「ほっとした」と笑顔を見せた。
県高校生ものづくりコンテストが受験のきっかけとなった。分析技術の正確さなどを競うコンテストの化学分析部門に出場するため練習を積むうち、危険物取扱者の資格に興味が湧いたという。コンテストは昨年開かれ、村上さんは同部門で優勝、今年7月に本県代表として東北大会に出場する。
村上さんの次の目標は、工場の公害発生などを未然に防ぐ、やはり難関の国家資格「公害防止管理者」の取得だ。「残りの高校生活で自分がどこまでできるか挑戦したい」と力強く前を見据えた。