福島県の双葉郡の4町村 地元での事業再開率74% 支援実りポイント上昇

 

会員商工業者の事業再開や事業継続への連携強化を確認した総会

 

2024/07/07 17:34

 

 福島県の双葉郡南部の広野、楢葉、富岡、川内4町村の商工会加盟の事業者の3月31日現在の地元での事業再開率は74・3%で前年の同時期より3・9ポイント上昇した。商工会南双葉広域連携協議会が5日に広野町のハタゴイン福島広野で開いた総会で示した。協議会は、再重点として取り組んだ事業再開支援の成果が出ていると分析している。

 商工会ごとの地元再開率は、広野町が92・6%、楢葉町が82・2%、富岡町が56・7%、川内村が88・8%だった。全会員864事業所のうち、地元で再開したのは642事業所だった。昨年同期比で全会員数は29カ所減少したが、地元での再開事業所数が13カ所増えた。再開率には東日本大震災以降の加入、脱退を加えて算出している。

 協議会は避難指示解除の時期や各自治体の抱える事情によって再開率には差があるものの、一定程度、取り組みの成果が出ているとみている。一方、運送業、建設業、医療関係の「2024年問題」に伴う物流コスト上昇や人手不足の深刻化、物価高などの影響から事業再開や継続への懸念が高まっている。今年度の事業計画には、全国商工会連合会の補助金を活用した伴走型小規模事業者支援推進事業、国、県、各市町村との連携に取り組み強化などを支援策を盛り込んだ。

 任期満了に伴う役員改選では、井出茂会長(川内村商工会長)を再任し、空席だった副会長に稲村光弘氏(広野町商工会長)を選んだ。

 

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