諦めない大切さ伝える パリ・パラ柔道女子48キロ級「銀」半谷選手 母校・東日大昌平高で報告会 福島県いわき市
緑川理事長から理事長賞表彰を受ける半谷選手(左)
2024/09/25 17:30
東日大昌平高柔道部の後輩と記念撮影に納まる半谷選手(中央)
福島県いわき市の東日大昌平高で24日、パリ・パラリンピック柔道女子48キロ級(全盲)銀メダル獲得報告会に臨んだ半谷静香選手(36)=トヨタループス、いわき市出身=は、母校の柔道部に、これまでの支援への感謝を伝えた。4年後のロス・パラリンピック大会に向けて競技継続の意向を示し、後輩に諦めないことの大切さを訴えた。
報告会は同校柔道場で開かれ、柔道部員らが拍手で半谷選手を迎えた。同校を運営する学校法人昌平黌の緑川浩司理事長が「半谷選手の活躍は多方面に感動と勇気を与えた」とたたえ、理事長賞の表彰状を手渡した。
半谷選手は「母校の柔道部には大会直前の調整練習などでお世話になった。本番では、今まで私の背中を押してくれた人と一緒に戦う気持ちで臨んだ。応援してくれたいわきの人たちに感謝したい」とお礼を述べ、後輩の柔道部員には「諦めない気持ちが大切」とエールを送った。
女子柔道部員から祝福の花束を受けた半谷選手は、柔道部員らに銀メダルを披露するなどして交流した。柔道部員から「試合で緊張した時の対処法は」などの質問にも答えた。柔道部女子部長の沢畠陽和(ひより)さん(3年)は「諦めずに戦う姿勢がすごいと感じた。私も見習いたい」と語った。
半谷選手は生まれつきの弱視。平一中1年で柔道を始め、東日大昌平高で健常者と競った。筑波技術大(茨城県)進学後に視覚障害者柔道に転向。ロンドン大会で7位、リオデジャネイロ大会と東京大会で5位。パリ大会は4度目のパラ挑戦で初のメダルに輝いた。