第10回ふくしま産業賞 銀賞 イームズロボティクス(福島県南相馬市) ドローン配送目指す

 

ドローンの物流利用に力を入れる曽谷社長

 

2024/12/19 10:49

 

 ドローンを使った空撮サービスを手がける事業から始め、機体の開発メーカーとして成長した。農薬散布や測量などの現場で活躍する製品を送り出す一方、新しい物流の手段として活用しようと研究、開発、製造を続ける。

 最新鋭の「E6150TC型」は、無人地帯での目視外自動飛行に対応する国の第二種型式認証を取得した。さらに改良を重ねた「E600―100型」で、有人地帯での目視外飛行が可能な第一種型式認証を申請している。

 高度な安全性を誇るドローンは、さまざまな実証事業に役立てられている。今年3月には牛丼店「すき家」を運営するゼンショーホールディングスと連携し、牛丼を空輸する公開実証を行った。東京都内では佐川急便と共同で山間部での宅配に関わる実験を手がけている。

 福島県と長崎県が国から指定されている、ドローン配送の実現に向けた地域課題解決連携特区(連携絆特区)の事業にも参画している。日常的にドローンの配送を行うことができる技術の確立を目指す。

 曽谷英司社長(62)は「働き方改革や人手不足などの課題を抱える物流分野での社会実装を進めたい」と語った。今回の受賞を機に、人工知能(AI)やITに関わる県内企業との連携にも意欲を見せる。

 

■メモ

▽設立=2016(平成28)年

▽社長=曽谷英司

▽従業員数=58人

▽住所=南相馬市小高区飯崎字南原65の1

▽電話番号=049(293)4567

 

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