大熊町に福島県内最大級の道の駅 2030年度開業目標 復興、魅力発信拠点に

2025/04/02 10:28
常磐自動車道大熊インターチェンジ(IC)付近に地域振興施設の整備を検討していた福島県大熊町は、ICと接する一帯に道の駅を新設する。県内最大級の敷地に休憩、情報発信、地域連携など道の駅としての基本機能に加え、オートキャンプ場や遊具も配置。一般道、高速道双方から人を呼び込み、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興や魅力を伝える拠点とする。2030(令和12)年度の開業を目指す。誕生すれば相双地方の常磐道は休憩施設間の距離が短縮され、利用者の利便性向上も期待される。
1日、町が整備基本計画の原案を公表した。予定地はIC西側にある、東京ドームより広い約5・5ヘクタール。3670平方メートルほどの建物を建て、地元特産品などを扱う産直・物販コーナーやコンビニ、カフェ、飲食店などを入れる計画だ。
屋外には約20区画のキャンプ場やバーベキュー場、子ども向けの遊具、ドッグランを設ける方針。町内では外で遊べる場所が限られており、家族で過ごせる空間とする。イベントを催せる広場も設ける。
高速道を管理する東日本高速道路(ネクスコ東日本)と連携し、道の駅に接する場所にパーキングエリア(PA)も設ける方向で調整を進めている。道の駅とPAが一体化した県内で初の施設とし、接続する町道西20号線と常磐道の両方から施設に入れるようにする。町によると、大熊ICを通過する1日当たりの平均車両台数は約1万台。高速道の利用者を広く取り込み、にぎわいの創出につなげていく。
大熊町は役場などを置く大川原地区、大野駅前に産業交流施設(CREVAおおくま)や商業施設(クマSUNテラス)を設けた下野上地区を復興の拠点としてきた。新たに西大和久地区に産業団地の整備を計画している。道の駅と三つの地区を連携し、新たなまちづくりを加速させる考えだ。
道の駅の開設には国土交通省から登録を得る必要がある。休憩、情報発信、地域連携の基本機能の要件を満たすと共に、施設のバリアフリー化も求められる。町は7日から25日まで行う意見公募(パブリックコメント)を経て整備基本計画を策定し、申請に向けた準備を進める。
相双地方の常磐道の休憩施設は南相馬鹿島サービスエリア(SA)・スマートICと併設のセデッテかしま(南相馬市)、ならはPA(楢葉町)に限られ、両施設は約50キロ離れている。道の駅が誕生すれば、高速道路利用者の利便性向上にもつながる。
町復興事業課は「人や物が集まる『目的地となる道の駅』を目指す。町内への帰還や移住につながる施設にしたい」としている。