大堀相馬焼「陶吉郎窯」に若者2人入門 郡山市出身の伊藤さんと神奈川県出身の青木さん、伝統承継誓う

根本さんが作陶する様子を見つめる(右から)伊藤さん、青木さん
2025/04/03 10:17
福島県浪江町の大堀相馬焼「陶吉郎窯」に後継者となる若者2人が加わった。郡山市出身の伊藤礼香さん(24)と神奈川県出身の青木映真さん(22)。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故により大堀相馬焼の担い手不足が課題となる中、技術を磨き上げ、地域の伝統産業を守り抜くと誓う。2日、修業を開始した。
2人は1日に町の地域おこし協力隊に任命された。期間は3年間。町内大堀地区に昨年、帰還した陶吉郎窯で焼き物の技術や窯の経営などを学ぶ。初日は窯元の近藤学さん(71)が見守る中、職人の根本清己さん(68)が作陶する様子をじっくりと見つめた。メモを取りながら次々と質問を投げかけた。
陶芸に携わる夢を抱いていた2人は昨年11月、インターンシップで陶吉郎窯の大堀工房を訪れた。大堀相馬焼の表面に入った「青ひび」や疾走する馬の絵付けを目にし、作品の繊細さに感銘を受けた。「伝統技法を学び、挑戦を続けたい」と後継者を志願した。
大堀地区には震災と原発事故発生前まで20軒超の窯元が居を構えていたが、いずれも町外に避難し、地区内に戻ったのは陶吉郎窯のみ。伊藤さんは地域の実情を踏まえ、「大堀に自分の工房と店を構え、復興に貢献する」と未来を思い描く。
青木さんは将来、作品展覧会を開くのが目標だ。「伝統を引き継ぎつつ、自分なりの表現も取り入れていきたい」と意欲を示す。2人で力を合わせ、伝統の火を未来につないでいく。