磐城炭礦設立者で「京浜工業地帯の父」 浅野総一郎の銅像除幕 福島県いわき市

 

銅像を除幕する(左から)関根、浅野、内田、小野の各氏

 

2025/07/03 10:48

 

 常磐興産の前身である磐城炭礦社の設立者で、「京浜工業地帯の父」とも呼ばれる浅野総一郎の銅像除幕式は2日、福島県いわき市石炭・化石館「ほるる」で行われた。

 像は台座を含め高さ約1・9メートル、幅約0・6メートル。ゆかりの地や関連企業の交流促進を目指して今年1月に設立された全国組織「浅野総一郎翁事績顕彰会」が市に寄贈した。除幕式には顕彰会名誉顧問で浅野総一郎のひ孫に当たる浅野一さん(浅野学園理事長)、内田広之市長、小野栄重いわき商工会議所会頭、関根一志常磐興産社長らが参加した。

 内田市長が「いわき市の発展は石炭産業が礎になっている。市民のアイデンティティーを感じられる場所として、観光面も含めて市内外に発信していきたい」とあいさつ。浅野さんは「銅像を残してもらえることは末えいの一人として、感謝に堪えない」、小野会頭は「未来を支える子どもたちがいわきの歴史に触れる機会になる」と述べた。内田市長から浅野さんに感謝状が手渡された。

 浅野総一郎は1848(嘉永元)年、富山県氷見市生まれ。渋沢栄一、白井遠平らとともに常磐線開通に力を尽くしたほか、セメント、海運、鉄鋼、電力など多角的に事業を展開。一代で浅野財閥を築き上げた。

 

関連記事

ページ上部へ戻る