福島県葛尾村の「福島パルムシー」 バイオマス燃料の工場完成 ブラックペレット初の国産製造拠点 8月1日稼働

 

葛尾村東部産業団地に完成した福島パルムシーのバイオマス燃料製造工場。手前の木材を原料にブラックペレットを生産する

 

2025/07/10 11:03

 

 福島県葛尾村の木材・木製品製造業「福島パルムシー」が村東部産業団地に整備を進めてきたバイオマス燃料の製造工場が完成し、9日に現地で竣工式が行われた。8月1日に操業を開始する。木質バイオマス燃料より高い熱エネルギーを有する「ブラックペレット」を生産し、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興や、地域経済活性化に貢献する。同社によると、国産ブラックペレットの製造拠点は国内で初めて。

 ブラックペレットは発熱や耐水性に優れ、脱炭素につながる「石炭代替燃料」として注目されている。同社は福島県や隣県の木材を原料に年間約3万トンの製造を見込む。県内の火発などに提供する。

 工場は約1万5千平方メートルの敷地に延べ床面積約200平方メートルのプラント7棟を新設した。地元を中心に26人を新規雇用した。今後、さらに10人ほどの採用を検討している。

 竣工式では阿部達也社長が「再生可能エネルギーの未来を支え、持続可能な社会の実現に貢献する重要な一歩になる。地域と共に次の時代を切り開く製造を進めていきたい」とあいさつした。篠木弘村長らが祝辞を述べた。関係者が工場内を見学した。

 村東部産業団地は3区画あり、進出した企業の工場が完成するのは初めて。

 

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