復興拠点でホウレンソウなど野菜5品目を試験栽培へ 福島県富岡町
福島県富岡町の新夜ノ森・川田地区農業復興組合は29日、東京電力福島第一原発事故に伴う特定復興再生拠点区域(復興拠点)で、ホウレンソウなど5品目の野菜の試験栽培を始める。原発事故後、町内の復興拠点での農作物栽培は初。26日に町内で開かれた営農再開者の意見交換会で町が示した。
5品目はホウレンソウ、コマツナ、キャベツ、ブロッコリー、カブ。2022(令和4)年度の実証栽培で、モニタリング検査を行い、放射性セシウムが食品衛生法の基準値以下になった場合、県が国に出荷制限解除を申請する。
同町の復興拠点は2023年春の避難指示解除が予定されている。町は農業再生に向け、避難指示解除前の野菜の出荷制限解除を目指す。
町によると、原発事故前、町内の復興拠点には約90九十ヘクタールの農地があり、水稲などが栽培されていたという。