福島県南相馬市鹿島区で奇祭「かしまの火伏せ祭り」 ひしゃくで建物に水かけ無火災願う
ひしゃくで水をかけ回った火伏せ祭
2023/01/15 09:35
福島県南相馬市鹿島区の奇祭「かしまの火伏せ祭り」は14日夜、区内で催された。鹿島御子神社の氏子や地元消防団員ら約100人が、ひしゃくで建物に水をかけ、今年一年の無火災を願った。
魔王が鹿島神宮の仮宮に火を放ち、町中が火の海になったところ、神宮の使いのシカが水を含んだササで火を消した―との言い伝えに由来している。実行委員会と鹿島御子神社が継承している。
神事の後、白鉢巻きに法被、半ズボン姿の参加者が通り沿いの店舗や住宅に、威勢の良い「火伏せ!」のかけ声とともに水をかけて回った。
15日早朝には、氏子らから水を浴びせられた神職が神社で護摩祈祷(きとう)する天灯籠神事を行う。同神社の火伏せ祭りと天灯籠神事は昨年、南相馬市無形文化財に指定された。