「大きくなって帰ってこいよ」 サケ漁再興へ稚魚22万匹放流 福島県富岡町の富岡川漁協

 

富岡川にサケの稚魚を放流する漁協関係者

 

2023/02/20 17:20

 

 福島県富岡町の富岡川漁協は20日、町内本岡のサケふ化施設で育てた稚魚約22万匹を放流した。

 富岡川漁協では、東日本大震災による津波で富岡川河口付近にあったふ化施設が全壊した。サケ漁の再興を目的に2021(令和3)年秋、川の上流部にふ化施設が整備された。新たなふ化施設で育てた稚魚を放流するのは今回で2回目。北海道の静内川で捕獲されたサケの卵をふ化させた稚魚を放流した。

 放流は富岡川と、ふ化施設近くに設置した水路で行った。漁協関係者や山本育男町長らが「大きくなって帰ってこいよ」と声を掛けながら、約4~5㌢に育った稚魚をバケツから放した。稚魚は元気よく泳いでいった。

 富岡川漁協の坂本栄司理事(67)は「多くのサケが遡上(そじょう)していた震災前の富岡川の景色を取り戻したい」と、サケ漁の発展を願った。

 

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