日本港湾協会の総会、福島県内で初開催 復興状況などアピール いわきに900人集う

 

小名浜港の現状や福島第1原発の廃炉を紹介するパネル展

 

2023/05/24 21:26

 

あいさつする内堀知事

 

 日本港湾協会の総会は24日、いわき市のアリオスで開かれ、港湾を管理する自治体の首長や国関係者、事業者ら約900人が出席した。福島県初開催で、関係者は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興状況や、脱炭素化に向けた県内港湾の役割をアピールした。

 開会式では、日本港湾協会の進藤孝生会長(日本製鉄代表取締役会長)が「震災から力強く復興してきた地で開催でき、意義深い」と語った。内堀雅雄知事は国の「カーボンニュートラルポート(CNP)」に指定された小名浜港の現状を伝え、「水素やアンモニアなど次世代エネルギーの受け入れ拠点として期待できる」と紹介した。内田広之いわき市長は「震災当時、全国から支援をいただいた。復興を遂げた姿を見てほしい」と歓迎した。

 国土交通省の堀田治港湾局長が国の港湾政策を説明。総会では、港湾のDX(デジタル変革)やカーボンニュートラルポートの形成に向けた政策研究を盛り込んだ2023(令和5)年度の事業計画を決めた。25日は関連行事として、小名浜港などの視察や講演会を予定している。来年度の総会は広島県福山市で開催する。

 席上、功労者らを表彰した。福島県関連の受賞者は次の通り。

 ◇港湾功労者=正木好男(小名浜港整備促進期成同盟会)、興津照昭(磐城通運)、国谷潤(国土交通省小名浜港湾事務所)、小名浜まちづくり市民会議、小名浜清港会

   ◇    ◇   

 いわき市や県などでつくる実行委員会は総会に合わせ、福島第1原発の廃炉や小名浜港の現状をパネル展で紹介した。

 

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