大規模災害想定し配送実験 ドローン開発のイームズロボティクス(福島県南相馬市)

 

ドローンで届いた薬の服用法を衛星電話で聞く被災者役の女性=五浦庭園CC

 

2025/01/15 10:44

 

 福島県とドローン開発に携わるイームズロボティクス(南相馬市)は14日、いわき市勿来町で大規模災害を想定した物資配送の実証試験を行った。分断地域に残る被災者にドローンで衛星電話を届け、支援物資を聞き取って配送する救援活動の実効性を検証した。

 ロボットやドローンの社会導入に向けた試み。スーパーや調剤薬局などを展開するマルトグループ、五浦庭園カントリークラブ(CC)、東京海上日動火災保険福島支店が協力した。ドローンは「レベル3・5」相当で運行した。

 衛星電話を積んだドローンをマルト本部から被災者が待つCCまで飛ばし、現地で必要な物資を携帯電話を介して薬剤師らが聞き取った。食料や飲み水、鍵付きの袋に入れた処方薬などを箱に詰め、ドローンで配送。被災地に到着後は薬剤師が再び携帯電話で服用指導を行った。

 イームズロボティクスの曽谷英司社長は能登半島地震の救援活動に携わり、必要な物資を届ける必要性を痛感したという。「平常時と災害時に使い分け、ドローンを社会に実装させていきたい」と語った。

 

関連記事

ページ上部へ戻る