公用車に無給電EV導入 福島県いわき市、全国2例目 11月まで実証実験

屋根の太陽光パネルで発電する無給電車
2025/06/19 10:59
福島県いわき市は、屋根に積んだ太陽光パネルで発電し無給電で走行できる電気自動車(EV)を公用車として使用する実証実験に6月から11月まで取り組む。無給電EVを公用車として導入するのは岩手県久慈市に続き全国で2例目。
村上商会(本社・東京)が開発した無給電EVを公用車に使用し、実用化に向けたデータ収集を行う。いわきバッテリーバレー実現地域連携協議会の協力を得て、12月から来年3月は市内の企業が社有車として利用する。
太陽光パネルと自走発電によるエネルギーで走り、外部給電を必要としない。環境負荷が少なく、1年間でスギ120本が吸収するCO2に相当する約1トンを削減するとされる。給電施設が不要で導入費を抑えられ、電気を使用できない災害時でも走行できる点も強みとしている。
納車式は18日、市役所前で行われた。協議会の庄司秀樹会長が「無給電EVの実証をいわき市で行ってもらい、心より感謝したい」と述べ、内田広之市長が「EVのPRにも活用しカーボンニュートラル社会の実現を推進していく」とあいさつした。村上商会の高橋正憲アドバンス事業部長が「いわきは東北では特に日照時間が長い。(EVが)元気に走り回ってほしい」と期待した。