福島県の広野産バナナをビールに 都内で神田外語大生が仕込み式

 

「震災復興ビール」の仕込み式を終え、気勢を上げる佐野理事長(左から4人目)ら

 

2025/11/20 10:52

 

 神田外語大(千葉市)の「震災復興ビール仕込み式」は19日、東京都大田区「羽田スカイブルーイング」で行われ、福島県広野町産のバナナを原材料にした学生によるビール造りがスタートした。

 取り組むのはグローバル・リベラルアーツ学部の柴田真一特任教授(66)のゼミ生19人。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の発生から15年を前に「福島の今」を国内外に発信し、多くの人に福島を知ってもらおうとプロジェクトを立ち上げた。8月には双葉郡を取材し、日本語版と英語版の震災復興新聞を作った。新聞作りなどプロジェクトを福島民報社が協力している。

 式では神田外語グループの佐野元泰理事長、学生代表らが釜に麦芽を入れた。佐野理事長が「学生の取り組みが福島復興の一助となることを期待する」とあいさつし、来賓の国分健児県東京事務所長、川本恭治城南信用金庫相談役、バナナを提供する中津弘文広野町振興公社代表取締役、ビールを醸造する大鵬の大屋幸子代表取締役らが祝辞を述べた。

 ビールは「綺麗 ALE」と命名した。ラベルも学生がデザインし「福島の実りと願いから生まれた」「Rise with Fukushima」と書かれている。来年1月完成予定で、料金、販路などは未定だが、売り上げの一部を福島復興のために寄付するという。ビール制作リーダーの関口舜矢さん(21)は「ビールを手にした人たちが福島に寄り添う気持ちになってくれたらうれしい」と話した。

 

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