富岡町主体の除染 国に要望 早期避難解除に向けて

【福島民報ニュース】

富岡町は、東京電力福島第一原発事故で設定された帰還困難区域のうち特定復興再生拠点区域(復興拠点)外で、町主体による除染や家屋解体の実施を国に要望していることが明らかになった。

国の財政措置を受け、町が除染や解体の計画を策定して居住環境の整備を進め、1日も早い避難指示の解除に結びつけたい考え。

町は2017(平成29)年4月に町面積の88%に当たる居住制限、避難指示解除準備両区域の避難指示が解除された。残る帰還困難区域のうち、復興拠点の約390ヘクタールは、2023(令和5)年春の避難指示解除に向けて国直轄で除染や解体が進んでいる。

しかし、6号国道の東側に位置する拠点外の約460ヘクタールは解除の見通しが示されていない。

町は帰還困難区域全域の避難指示解除に向け、これまで拠点外の復興拠点への認定などを国に求めてきたが、実現していない。8月に示された自民、公明両党の東日本大震災復興加速化本部の第九次提言でも、拠点外の避難指示解除に強く踏み込まれなかった。

このため、町は拠点外の除染を町主体で進め、早期の避難指示解除につなげる狙い。町が家屋や土地所有者の同意取得を行えば、国に比べ除染の時間を短縮できるとみている。拠点外では自然減衰による空間放射線量の低減が進み、除染のノウハウを持った町内事業者もいることから、町による除染の実施は十分に可能と判断した。

放射性物質汚染対処特措法では、国が直接除染する「除染特別地域」と国の財政措置を受けて市町村が実施する「汚染状況重点調査地域」の2地域があり、富岡町は除染特別地域になっている。町は拠点外の除染を汚染状況重点調査地域とほぼ同様の仕組みで行うことを想定している。

宮本皓一町長は「除染した上での解除を求める方針に変わりはない」と強調しつつ、「復興拠点外の住民は、なぜ自分たちの住む場所だけ除染が進まないのかとの思いが強い。国は一刻も早く解除に向けた時間軸を示してほしい」と求めた。

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