東北新幹線、再開に10日前後 常磐道土砂崩れ復旧続く
県内の交通網にも被害が確認され、混乱は十五日も続いた。
JR東日本によると、東北新幹線は線路脇にある電柱約二十本が折れたり傾いたりしたほか、郡山市のJR郡山駅構内では漏水が発生し、十四、十五の両日、那須塩原-盛岡駅間で運転を見合わせた。全線再開には十日前後かかる見通しという。
JR東日本は損傷した電柱を撤去するなど復旧作業を進めている。山形新幹線は十五日始発から福島-新庄駅間でのみ本数を減らして運転している。
新幹線の運休を受け、福島交通などと共同運行しているジェイアールバス東北は十五日、福島・郡山-新宿間を結ぶ高速バス「あぶくま号」を約二十台に増発した。十八日まで同様の対応を取るという。福島市のJR福島駅のバス乗り場には乗客の列ができた。
県内の在来線は安全点検のため全区間で一時運休となった。十四日午後から随時運転を再開し、十五日朝には全線で復旧。阿武隈急行、会津鉄道でも一時運休が発生した。
高速道路では相馬市の常磐自動車道相馬インターチェンジ(IC)北側で、下り線脇の斜面が崩れ、幅約七十メートル、高さ約十五メートルにわたって土砂が道路をふさいだ。十五日は雨の中で復旧作業が進められたが、相馬-新地IC間の上下線で通行止めが続いている。東日本高速道路は安全に考慮した上で、今週半ばの通行再開を目指すとしている。
同社は十四日未明からダンプトラックなど計約四十台を投入し、土砂を撤去している。十四日午後六時に片側一車線の走路を確保し、緊急車両に限って通行を可能とした。
東北自動車道や磐越自動車道、東北中央道でも一時通行止めが発生した。