第一走「なでしこ」維持 五輪聖火で大会組織委 福島県内走者283人公表
新型コロナウイルスの影響で延期された東京五輪聖火リレーを巡り、大会組織委員会は十五日、県内二十六市町村を走るランナーとして、各走行日前日に発表される一部を除いた計二百八十三人を発表した。さらに国内第一走者についても公表し、延期前と変わらず二〇一一(平成二十三)年のサッカー女子ワールドカップ(W杯)で優勝した日本代表「なでしこジャパン」のメンバーとし、当日の走者を最終調整している。
組織委は十五日までに調整を終えたランナーについて公表した。延期前の計画をおおむね維持している。
県内二日目の二十六日には相馬市を人気曲「パプリカ」を歌うFoorin(フーリン)のひゅうがさんが走る。延期前は福島市を走行する計画だった。県内三日目の二十七日には、元陸上選手の柏原竜二さん(いわき市出身)が当初計画通り白河市を走る。
第一走者なでしこジャパンは、走者や人数を調整中のため、十五日に示した二百八十三人に含まれていない。延期前はW杯優勝時の監督の佐々木則夫さん、元東京電力女子サッカー部「マリーゼ」の丸山桂里奈さんと鮫島彩さん、父親が天栄村出身の大野忍さんらが想定されていた。
県内を走る個人・集団は延期前と同じく二百六十五スロットが維持され、複数人の集団で走るランナーもいる。十五日公表分には県PRランナーとして県実行委員会が先に発表した女優菊池桃子さん、お笑いコンビ「南海キャンディーズ」のしずちゃんらが含まれている。
当初Jヴィレッジ区間を走る計画だった東京五輪マラソン男子日本代表の大迫傑さんや、俳優の香川照之さんら著名人ランナーの一部は現時点で含まれていない。著名人を含め全ランナーは各走行日の前日に発表される。走行箇所の詳細は各走行区間のスタート三十分前に明らかにする。新型コロナ感染防止対策として、沿道での観客の密集を防ぐ狙いがある。
聖火リレーは二十五日、Jヴィレッジ(楢葉・広野町)をグランドスタートし、二十七日までの三日間、県内二十六市町村を巡り、全国につなげる。
■Jヴィレッジ出発式無観客を正式決定
Jヴィレッジで二十五日に行われる東京五輪聖火リレーの出発式について、組織委は十五日、無観客で実施すると正式に発表した。新型コロナウイルス感染拡大防止のためで、一般の観覧は見合わせる。東京都から出席する関係者も大幅に減らす。