地元特産ピーマンで病院給食メニュー開発へ 福島県田村市の要田小学校児童
福島県田村市の要田小5、6年生は、地元特産のピーマンを使った病院給食のメニュー開発を進めている。市内のたむら市民病院と連携した取り組みで、児童は体に優しく、おいしい給食にしようと管理栄養士からバランスの良い献立の作り方などを学んでいる。7月10日の授業で具体的なメニューを考える。
同校は昨年、新型コロナウイルスの影響で消費が低迷したピーマンのPR活動を展開し、第2回小中学生まちづくり大賞(ふくしまジュニアチャレンジ)で福島民報社賞に輝いた。新聞報道を通して活動を知った病院が学校に連携を打診し、児童の実践の発展を目指していた学校が受け入れた。病院の指定管理者となっている星総合病院(郡山市)は食育に力を入れており、病院給食をテーマに据えた。
児童はメニュー考案に当たり、これまで二回の授業で、「病状によって異なる」「栄養量に基準がある」といった病院給食の特徴を勉強したほか、献立を考えるポイントなどを学習した。星総合病院の管理栄養士戸松明子さん(40)、二瓶祐子さん(39)が講師を務めている。
6年の佐藤あかりさん(11)は「栄養のバランスが大事。献立を考えるのは難しい」と明かす。同じく6年の丸山絢香さん(11)も、メニュー作りの大変さを知り、「食事を作ってくれるみんなに感謝しなければ」と語る。戸松さんは「健康の視点で食への知識を深めてくれればうれしい」と期待する。
大内順一校長(56)は「(活動を通して)地域に目を向ける大切さを子どもたちに伝えたい」と話している。