南加福島県人会が県産品アピール LA郊外での復興支援イベント

 

 米国南カリフォルニアの南加福島県人会は6月、ロサンゼルス郊外の農場「タナカファーム」で開かれた東日本大震災の復興支援イベントで、県産品の販売や再生可能エネルギー推進の紹介を通して本県の復興をアピールした。熊田るみ会長(いわき市出身)がワールド県人会の満山喜郎会長(白河市大信出身)を通して福島民報社に伝えた。

 タナカファームは震災後、被災地支援を目的に毎年「ウオーク・ザ・ファーム」を催している。参加者は野菜や果物を試食し、トウモロコシ畑の迷路で遊ぶ。福島大の学生の学費援助もしており、5月には学生4人とオーナーの田中グレン氏がオンラインミーティングを行った。昨年はコロナ禍でイベントができなかったが、州の規制が緩和され、2年ぶりに開催した。県人会は毎回、イベントに参加し、ブース展示で本県のプロモーションをしている。

 地球環境に対する世界的な意識の高まりから、米国でも環境対策は加速している。南加県人会も身近な環境問題のセミナーなどを開いたり、赤べこが地球儀のコスチュームを着たオリジナルロゴを作ったりしている。ブースではそれらの取り組みを紹介し、県内の需要の全てを再生可能エネルギーで賄う県の計画を大きなバナー広告にして掲げた。

 ブースの会員は大忙しで、会津木綿を使ったトートバッグや小物などが飛ぶように売れた。益金を後日、県内のNPOに寄付する。熊田会長は「赤べこの首を振りながら喜ぶ米国の幼い子どものうれしそうな顔や、赤べこを胸に記念撮影する若いカップルの幸せそうな笑顔を見ていると、コロナ禍は終息したのではないか、とさえ思える楽しいイベントになった」と振り返っていた。

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