富岡駅の物販・飲食併設店舗 31日閉店 店内に寄せ書きコーナー

 
 福島県富岡町のJR富岡駅にある物販・飲食併設店舗「さくらステーションKINONE(きのね)」は31日に閉店する。町民有志は、帰還した住民らの憩いの場として親しまれてきた店舗への感謝の思いを伝えてもらおうと店内に寄せ書きコーナーを設けている。

 店舗は2017(平成29)年10月の常磐線竜田-富岡駅間の運転再開に合わせ開店した。ラーメンやカツ丼の提供や、日用品などの販売を通して、避難指示が解除されたばかりの町の玄関口に活気をもたらしてきた。JR東日本の関連会社が運営していたが、新型コロナウイルス感染拡大などの影響を受けて閉店が決まった。

 コーナーには「ありがとう KINONE」の言葉とともに、花束をイメージしたボードを設置している。花の形をしたカードにそれぞれの思いを書き、画びょうで留める。すでに「店の明かりに元気をもらった」、「町の復興のためにありがとう」などのメッセージが寄せられている。

 企画した富岡町の団体職員鈴木みなみさん(31)は、かつて通勤に電車を利用していた時、店内で待ち時間を過ごしたり、知人との待ち合わせをしたりしていた。「いつも温かい笑顔で迎えてくれた店員の皆さんには感謝の思いでいっぱい。それぞれの思い出を書いてボードを彩ってほしい」と呼び掛けている。

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