遠隔操作手術支援ロボット事例100件 福島医大
福島県の福島医大付属病院消化管外科は26日、遠隔操作手術の支援ロボット「ダヴィンチ」による手術事例が100件に達したと発表した。患者の身体的負担が少なく、精緻な治療ができるのが特長。消化管外科が実施したがん治療手術のうち、約4分の1がロボット手術に置き換わっているという。
腹腔鏡手術と同様、腹部に数カ所の挿入部をつくり、ロボットアームを使って手術する。執刀医が手術室内で3Dモニターをのぞきながら遠隔操作し、アームを動かす。開腹しないため患者の身体的負担が少なく早期回復が期待できる上、ロボットの制御機能などの支援を通し、従来の手術と比べて精緻な治療が可能という。
消化管外科は2019(平成31)年1月にダヴィンチ1台を取り入れ、胃、直腸、食道のがん患者の手術に活用してきた。今月には最新型の2台を導入した。ロボット手術の使用頻度を高められる見通しだ。
同大医学部消化管外科学講座の河野浩二主任教授は「ロボットを使った手術はどんどん進化している。多くの患者に安全で確実な手術を提供していきたい」と語る。
一方、県内の医療機関への手術支援ロボットの導入は一部に限られており、同大は普及に向けて支援していく考え。操作技術を持つ医師の育成にも努める。
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