津波で犠牲の生徒6人、慰霊式で悼む 福島県相馬の磯部中

 

磯部地区にある震災慰霊碑を訪れ、手を合わせる磯部中の生徒

 

2022/03/10 21:04

 

 東日本大震災から丸11年を迎えるのを前に、福島県相馬市の磯部中で10日、津波で犠牲になった生徒6人を悼む慰霊式が行われた。

 津波で当時の3年生4人と1年生2人が命を落とし、同校では校内に慰霊碑が建てられた2012(平成24)年3月から毎年、慰霊式を行っている。

 全校生徒26人と教職員らが参列した。黙とうの後、高瀬永志校長が式辞、福地憲司市教育長が追悼の言葉を述べ、正面玄関近くにある慰霊碑に生徒ら一人一人が花を手向けた。生徒代表の蛯原里桜さん(2年)は「苦しい時に助け合い頑張れる気持ちの強さは、震災を経験した私たちだから持ち続けられる宝物。災害時は『自助・共助・公助』を実行できるようにしたい」と語った。

 式の後には今回初めて、全校生徒が高台の校舎から約700メートル離れた津波被災地に建つ磯部地区の震災慰霊碑へと足を運んだ。冥福を祈り、震災の記憶と防災意識を後世に伝えていくと強く誓った。

 

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