風力発電メンテナンスで独自の技術認証制度 福島県いわき市、新年度から試験事業

 

2022/03/23 09:35

 

 福島県いわき市は風力発電施設のメンテナンス事業に地元企業の参入を促そうと、必要な知識や技術を習得した技術者を認証する制度を創設する。2022(令和4)年度から試験事業を始め、内容がまとまり次第本格運用する方針だ。

 いわき市によると国内初の制度。県内で再生可能エネルギーの導入が進む中、拡大する風力発電関連市場の経済効果を地元にも波及させるために企画した。認証制度でメンテナンスに関する知識や技術を裏付けし、地元企業が電気事業法で定められている「定期事業者検査」などに関われるようにするのが狙いだ。

 いわき市は東大先端科学技術研究センターなどと連携しながら試験を含むプログラムを構築する。希望する企業がプログラムを受講し、有識者や業界団体でつくる認証委員会を経て日本風力発電メンテナンス技術協会が認証を与える。プログラムの技能講習には市内に支店を置く風力発電メンテナンス国内大手の北拓(本社・北海道)などが協力する。

 市内では現在、100基を超える風車の建設計画が進行中で、市産業創出課の担当者は「地元企業が風力発電市場に参入できれば、地域にとって大きな活力になる」としている。

 

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