「ホシガレイ」の稚魚2万匹を放流 福島県浪江町の請戸漁港

 

ホシガレイの稚魚を放流する県水産資源研究所の職員

 

2022/06/23 09:50

 

 福島県は22日、高級魚「ホシガレイ」の稚魚約2万匹を浪江町の請戸漁港に放流した。同漁港に稚魚を放つのは東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の発生後初めて。放流を再開した2014(平成26)年以降は相馬市やいわき市で放っていたが、他地域での生育状況を確認するため、請戸漁港で実施した。

 例年は県水産資源研究所(相馬市)が生産した稚魚を放流しているが、今年は3月に起きた本県沖地震の影響で生産数が約800匹にとどまった。そのため、国立研究開発法人水産研究・教育機構東北区水産研究所宮古庁舎(岩手県宮古市)が生産した稚魚を活用。県水産資源研究所の職員が水槽と海をホースでつなぎ海に放った。

 稚魚は現在全長約6センチ。約3年で水揚げ可能な全長約30センチに成長する。同研究所の佐久間徹副所長は「高値で取引されるホシガレイの安定生産を進め、本県の漁業復興につなげていきたい」としている。

 

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