国重要無形民俗文化財「相馬野馬追」が開幕 福島県相双地方 25日まで勇壮に
相馬中村神社から出陣する総大将の相馬言胤さん(中央)。左奥は3月の本県沖地震の被害から仮復旧した大手門
2022/07/24 10:40
沿道の観客から拍手を浴びながら、相馬市街地を騎馬で練り歩く総大将の相馬言胤さん(左手前)
観衆が見詰める中、相馬中村神社から出陣する総大将の相馬言胤さん(前から2頭目の馬に騎乗)ら宇多郷の騎馬武者
国重要無形民俗文化財「相馬野馬追」は23日、福島県の相双地方で開幕した。新型コロナウイルス感染拡大で過去2年は縮小開催が続いたが、今年は3年ぶりに有観客で全行事を行う。南相馬市の雲雀ケ原祭場地を主会場に25日まで繰り広げる。
初日は相馬市の相馬中村神社から総大将率いる宇多郷勢が出陣した。旧相馬中村藩主・相馬家第33代当主相馬和胤(かずたね)氏の孫で、14歳の相馬言胤(としたね)さん=広島市=が総大将として初陣を飾った。若き総大将率いる騎馬武者行列は、3月の本県沖地震で倒れた石灯籠が修復された神社参道や仮復旧した中村城跡の大手門を経て市街地を堂々と進軍。沿道から拍手を受けた。
宇多郷、北郷、中ノ郷、小高郷、標葉(しねは)郷から約350騎が出陣、祭場地では宵乗り競馬も行った。
24日の本祭りは祭場地で神旗争奪戦や甲冑(かっちゅう)競馬を繰り広げる。最終日の25日は相馬小高神社で野馬懸(のまがけ)の神事を行う。