鈴木さんと木幡さんがカタールへ 福島県南相馬から W杯観戦し、福島の復興を発信
サッカーワールドカップの応援用の鉢巻きを寄せたSeeds+のメンバー
2022/11/15 21:05
福島県南相馬市の鈴木朝日さん(22)=東北福祉大4年=と木幡裕紀さん(22)=福島大4年=は、20日にカタールで開幕するサッカーワールドカップを観戦し、現地で東日本大震災の復興支援への感謝と福島の現状を伝える。
国内で多発する自然災害の被災地の若者をワールドカップ観戦に派遣する「トモにカタールへ」プロジェクトに参加する。ボランティア団体「Smile for Nippon ちょんまげ支援隊」が手がける事業で、鈴木さんが所属する南相馬市のマーチングバンド「Seeds+(シーズプラス)」と同団体が交流していることで実現した。鈴木さんと中学、高校の同級生で、サッカー経験がある木幡さんも同行する。
鈴木さんと木幡さんは宮城県女川町、岡山県倉敷市、愛知県宇和島市、熊本県球磨村からの参加者と共に21日に日本を出発し、23日の日本|ドイツ戦と27日の日本|コスタリカ戦を観戦する。「Seeds+」のメンバーらがつくったカタールへの感謝などを示した鉢巻きをつけて声援を送る。
滞在期間中、現地の大学生と交流し、被災地の現状を伝える。鈴木さんと木幡さんは震災や東京電力福島第1原発事故で起きたことや支援への感謝、今の復興の様子、食の安全性などを英語で説明する。鈴木さんは「世界的に注目される大会を通じて、福島の今を発信していきたい」と意気込み、木幡さんは「貴重な経験を積んで、古里の復興に生かしたい」と期待を高めている。