端午の節句に飾る「いわき絵のぼり」の制作ピーク 福島県いわき市の工房
端午の節句に向け、「いわき絵のぼり」の制作に励む辰昇さん
2023/03/19 09:30
福島県いわき市泉町滝尻の「いわき絵のぼり吉田 工房滝根庵」で、端午の節句で飾る「いわき絵のぼり」の制作がピークを迎えている。
男児の健やかな成長や疫病退散を願う縁起物で、江戸時代から続く県指定伝統的工芸品。三代目絵師の辰昇(しんしょう)さん(44)=本名・吉田博之さん=が、筆やはけを使い、木綿の布に顔料で鍾馗(しょうき)やコイ、金太郎、鳳凰(ほうおう)、竜などを力強いタッチで描いている。
1本完成させるのに1~2週間かかる。最近は室内用のぼりが人気で、制作のピークは4月いっぱいまで続くという。辰昇さんは「コロナの収束も願いながら書いている。手書きの魅力を感じてほしい」と話している。
いわき絵のぼりは人形の東月(本社・いわき市)で取り扱っている。