国支援で「複合型」整備へ 福島県のいわきFCスタジアム 年度内に具体的計画

 

会見に臨む(左から)大倉社長、内田市長、小野会頭

 

2023/04/20 09:26

 

 サッカーJ2いわきFCのスタジアム整備計画を巡り、運営する福島県のいわきスポーツクラブは19日、複合型のスタジアムを軸に計画を作る方針を明らかにした。同社は国の「スタジアム・アリーナ改革推進事業」に採択されたと発表。国の支援を受け、今年度内に具体的な計画を取りまとめる。

 スタジアム・アリーナ改革は、スポーツ産業と地域経済の成長を目指してスポーツ庁が2016(平成28)年に指針を公表した。スポーツ施設を活性化の中核になる施設とし、民間活力活用の他、商業や福祉、健康施設など機能の複合化を検討すべきとしている。2025年までに20モデル施設の選定を目指す。

 国から委託を受け、クラブは5月にも行政や専門家らを交えた検討会議を設置して計画策定に着手する。需要や課題を分析し、スタジアムのコンセプトや候補地、財源、新築か既存施設の改修かなどの計画をまとめ、国に報告する。

 いわき市のいわきFCパークで記者会見した大倉智社長は「人口減少など多くの課題がある中、人を育てる『ラボ』のような他にないスタジアムを作りたい」と述べた。同席した内田広之市長は「復興の総仕上げにつながる」、小野栄重いわき商工会議所会頭は「いわきモデルのスタジアムにしたい」とし、全面的に協力すると強調した。

 ホームスタジアムのいわきグリーンフィールド(いわき市)はJ2の施設基準を満たしていないため、J2以上のカテゴリーを維持するには基準を満たすスタジアムの整備計画を2025年6月末までにJリーグに提出する必要がある。

 

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