巨大紙風船、舞いあがれ 福島県相馬支援学校 2月の富山「雪あかり祭り」に初参加
初めての巨大紙風船制作に励む美術部員
2023/12/24 09:31
来年2月、富山県南砺市で開催される「南砺ふくみつ雪あかり祭り」会場に、福島県南相馬市の県相馬支援学校高等部の生徒が作った巨大紙風船が舞い上がる。完成に向け、生徒たちは制作に励んでいる。
南相馬市のNPO法人南相馬こどものつばさが東日本大震災翌年の2012(平成24)年、市内の子どもたちを雪あかり祭りに派遣したのをきっかけに中学、高校生に呼びかけ、イベントの目玉である紙風船の出品を続けている。
県相馬支援学校の参加は初めて。高等部の有志7人で今年創部した美術部が制作に取り組んでいる。幅3メートル、縦6メートルの和紙4枚に絵を描く。四季を象徴する景色や風物詩と、相馬野馬追を象徴する馬をデザインに取り入れた。11月末から始め、冬休み前に3枚を仕上げた。残る1枚は来年1月中に完成させる。作品は現地に送って貼り合わせられ、紙風船となる。中の空気をバーナーで暖め、空に上げる。
普段の活動は個人創作が中心だが、紙風船作りは共同作業。仲間が協力し合って団結力を養っている。部長の服部渚さん(3年)は「色合いやデザインを決めるのが難しかった。作品が空に舞い、大勢に見てもらえるのが楽しみ」と話している。
雪あかり祭りは2月11日に南砺市の道の駅福光で催される。南相馬市からは石神中、鹿島中、原町高の生徒が作った紙風船も出品され、南砺市の子どもらの作品も合わせ18基ほどが上げられる。