13年ぶりに再開 東京電力福島第1原発事故で休止の津島駐在所 福島県浪江町
津島の安全安心を守り抜く決意を示す宮下巡査長
2024/08/01 10:47
福島県警は31日、東京電力福島第1原発事故により休止していた双葉署津島駐在所(福島県浪江町)の業務を13年ぶりに再開した。昨年3月に町内津島地区の特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示が解除され、帰還や移住が少しずつ進む中、地域の治安体制を強化する。現地で開所式が行われ、関係者が治安面から復興を支える決意を新たにした。
県警本部の黒田典男地域部長が「一層の帰還や町の復興を後押ししたい」と式辞を述べ、双葉署の佐久間正和署長があいさつした。吉田栄光町長、平本佳司町議会議長が祝辞を贈った。駐在所に住み込みで勤務する宮下銀次巡査長(40)が決意表明し、佐久間署長に開所申告した。
同駐在所は復興拠点の避難指示解除に伴い、警察官が一時的な業務や休憩をする際の立ち寄り所としていた。警察官の常駐により、住民のさらなる安全安心につなげる。復興拠点内を中心に警戒活動や戸別訪問を行う。不在家屋を狙った窃盗などの犯罪抑止、交通事故防止にも取り組む。