大堀相馬焼「陶吉郎窯」窯元の近藤学さん(福島県浪江町出身) 日展特選の栄誉祝う 「さらなる高みを目指す」

謝辞を述べる近藤さん。右は日展の特選作品「象嵌彩 晩秋の夕暮れ」
2025/07/22 10:46
国内最大規模の美術公募展・第11回日展で特選を受けた、大堀相馬焼「陶吉郎窯」窯元の近藤学さん(福島県浪江町出身、同県いわき市)の祝賀会は21日、浪江町の福島いこいの村なみえで開かれ、栄誉をたたえた。
約40人が出席した。発起人代表を務める町地場産業共創組合の佐藤一男代表があいさつした。吉田栄光町長、開出英之福島復興再生総局事務局長が祝辞を贈った。近藤さんが謝辞を述べ、「大堀に戻って14年ぶりに作った作品が特選を受け、感慨深い。さらなる高みを目指して頑張っていきたい」と誓った。
近藤さんは東京電力福島第1原発事故に伴い、いわき市に避難し、市内四倉町に窯を構えた。昨年3月に浪江町内に窯を再建した。特選作品「象嵌彩 晩秋の夕暮れ」は、赤土を縦47センチ、横58センチ、奥行き30センチに成形。秋の終わりの夕暮れ時、寝床に帰りたたずむスズメを題材にした。
近藤さんの特選受賞は2020(令和2)年以来、2度目。祝賀会には福島民報社から芳見弘一社長が出席した。