浪江の鈴木酒造店 10年ぶり古里へ 道の駅で再開
【福島民報ニュース】
歴史ある浪江町の酒蔵・鈴木酒造店が、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の発生から約十年ぶりに古里へ帰ってくる。2020(令和2)年度中に町内にオープンする道の駅なみえの酒蔵で酒造りを再開する。請戸地区にあった蔵が津波で流され、山形県長井市で酒造りを続けてきた。社長で杜氏(とうじ)の鈴木大介さん(47)は「浪江の人が誇りを持てる商品を出したい」と力を込める。
町などが道の駅敷地に整備する地場産品販売施設に酒蔵を造る。運営会社を町が公募し22日付で鈴木酒造店に内定。道の駅に酒蔵を設けるのは全国でも珍しいという。
鈴木酒造店は江戸時代の天保年間に創業し代表銘柄は「磐城壽(いわきことぶき)」。震災前は「日本で一番海に近い蔵の酒」として愛された。魚の鍋に合うようなコクがある濃い酒だ。漁師は大漁を祝い、磐城壽で頬を赤く染めた。
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