議会質問手軽に検索 福島県内45市町村分閲覧HP作成 飯舘村議・横山秀人さん「政治志す仲間増やしたい」

 

福島県内市町村議会の一般質問内容などをまとめる横山さん

 

2023/07/04 10:16

 

 福島県の飯舘村議でウェブ制作会社代表の横山秀人さん(53)=福島市に避難中=は、県内市町村議会の一般質問内容をまとめたホームページ(HP)の一般公開を始めた。3月開催の議会分から掲載しており、3日現在で45市町村に達した。子育てや農業など関心があるキーワードを入力すれば、各議会で出された質問を検索できる。議員の高齢化やなり手不足が叫ばれる中、横山さんは「政治に携わり、古里の活性化を志す仲間を増やしたい」と言葉に力を込める。

 

 HPは「福島県内 市町村議会 一般質問一覧」と銘打ち、各市町村議会で取り上げられた一般質問の内容や時期などをまとめている。利用者は興味があるキーワードを自由に入力して質問項目を検索後、各市町村議会が定例会ごとに発行している広報誌「議会だより」のインターネットサイトを閲覧できる。

 検索できる45市町村は全13市と桑折町や大玉村など32町村。今後、全59市町村分を網羅したい考えだ。議会だよりが発行されるたびに質問内容を追加していくという。

 横山さんは飯舘村出身で福島高、中央大商学部卒。村職員を経て2021(令和3)年の村議選で初当選した。今年に入り所属する広報編集特別委員会で、議会だよりのリニューアルを本格的に議論してきた。他市町村の広報誌を見比べていく中で、各議員の政策の違いや地域課題の特徴などが読み取れた。新たな視点を得たことで、自らの一般質問や政策提案の参考になったという。

 より多くの住民に見てもらえれば地方議会への関心が高まり、議員のなり手が増えるのではないか―。当初は自分用に議会だよりのリンク集を制作していたが、一般質問内容をまとめてHPで発信しようと思い立った。

 地域の将来を担う若い世代にも政治に関心を持ってほしいとの思いから大学生にインターンシップ(就業体験)を呼びかけ、編集作業に参加してもらっている。参加した女子大学生は「地域の多岐にわたる課題を知ることができ、地方政治がより身近に感じられた」と話した。

 共同通信が昨年11月から今年1月にかけて実施したアンケートでは、県内59市町村議会議長の68%に当たる40人が、議員選挙の候補者のなり手不足を感じていた。また、全国町村議会議長会の調査では県内46町村議会議員の平均年齢(昨年7月1日時点)は66・0歳で、全国平均の65・2歳を上回っていた。

 横山さんは各議員の活動が住民に十分伝わっていないと感じている。「古里のために尽力する議員の姿を知ってもらい、地方議会を盛り上げたい」と語る。インターンシップ希望者は随時、募集している。

 問い合わせは横山さん メールアドレス yokoyama@office.nifty.jp

 

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