環境省と福島県連携協定 国立公園にPR拠点整備
【福島民報ニュース】
環境省と福島県は27日、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興に向け、環境施策を県内で積極的に展開するための包括連携協定を結んだ。同省が自治体とこうした協定を結ぶのは全国初。
県内の国立公園内のビジターセンターを新たなPR拠点として整備し、自然の豊かさを発信する。国立公園で、休暇を楽しみながら仕事をする「ワーケーション」を促進させる。再生可能エネルギーの導入促進によるまちづくりなどにも連携して取り組む。
■ワーケーション促進
県内の国立・国定公園、県立自然公園の利活用促進策をまとめた「ふくしまグリーン復興構想」に基づき、磐梯朝日、尾瀬の両国立公園のビジターセンターをリニューアルする。北塩原村の裏磐梯ビジターセンターは内装を一新する。登山時の装備品を貸し出す場の設置などを想定しており、一層の利便性向上を目指す。新築工事が進む檜枝岐村の尾瀬沼ビジターセンターは来年春の開所を予定している。
ワーケーションの促進は、主に磐梯朝日国立公園で取り組む。新型コロナウイルスの感染拡大で地方移住への関心が高まる中、現地を訪れるモデルツアーなどを実施し、国立公園周辺の観光施設を活性化させるとともに、移住や定住につなげるのが狙い。
地球温暖化対策として再生可能エネルギーの普及を後押しする。浪江町の水素製造実証拠点「福島水素エネルギー研究フィールド」で製造した県産水素の利活用促進などを進める。環境再生をテーマにしたシンポジウムを開催し、県民らの積極的な参画を促す。
協定締結は環境省が県に提案した。財政支援に加え、同省の専門的な知見やネットワークを生かし、県内の復興を推し進める。
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