福島県全体「家族由来」が最多 感染経路 連休明け「不明」増

 

 県が大型連休を含む四月二十九日から五月十二日までに県内で確認された新型コロナウイルス感染者計七百九十人の感染経路を調べた結果、県全体では家族由来の割合が最も多く、連休明けには経路不明の割合が増えていた。

 二十日の県新型コロナ対策本部員会議で示した。連休中(四月二十九日~五月五日)と連休明け(五月六日~十二日)に分けて分析した。結果は【グラフ】の通り。県全体で見ると、家族由来が連休中は34・3%、連休明けは36・9%でそれぞれ最多だった。連休明けの経路不明は35・0%で、連休中より13・4ポイント増えた。

 三つの地方別に見ると、会津は飲食店由来の割合が連休中に多かったが、連休明けに減少した。一方、中通りと浜通りは連休明けに飲食店由来の割合が増加した。浜通りでは連休前半に、いわき市の事業所でクラスター(感染者集団)が発生したため、職場を感染源とする割合が多かった。

 県は二十日、発生した具体的な感染事例も公表した。大型連休中にはバーベキューによる感染が六例あったという。県は県民に不要不急の外出自粛を求めるとともに、飲食は感染防止対策を徹底し、少人数、短時間で済ませるよう呼び掛けている。

■県内で発生した主な感染事例

【飲食店を起因とした感染】

★酒類を提供する飲食店の利用客が感染。複数の飲食店を利用しており、飲食を共にした仲間や、飲食店従業員も陽性判明。従業員らの家族にも波及した。

★酒類を提供する飲食店の従業員が感染。利用客や他の従業員、家族にも広がった。従業員と同居する高齢者も陽性が確認された。

【家族・親戚での会食などでの感染】

★感染者が発症前日に、親戚が集まる会食に参加。参加者のほとんどが陽性になった。

★感染者が発症前日に、知人家族ら10人程度の会食に参加。会食時はマスクを外していた。その後、全員が陽性。参加者には子どももおり、その友人にも広がった。

【屋外レジャーでの感染】

★親族十数人でバーベキューを実施し、6人が感染。

★知人4人でゴルフを実施し、うち3人が感染。プレー中はマスクを着用していなかった。プレー後に飲食した。

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