福島県浪江町のサケ漁 2026年にも復活 ふ化施設整備の安全祈願

 

サケふ化施設の工事の無事を祈る関係者

 

2024/07/18 10:53

 

 福島県浪江町は早ければ2026(令和8)年秋にも、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で休止しているサケ漁を復活させる。17日、町内小野田の高瀬川沿いに整備するサケふ化施設の安全祈願祭が現地で催され、関係者が工事の無事を祈った。2025年度の供用開始を目指す。

 最大456万匹を育てられる飼育池の他、採卵室や機械室などを設ける。供用開始と共に、稚魚を育て始める計画だ。

 安全祈願祭には約30人が出席した。吉田栄光町長がくわ入れし、「サケは浪江の象徴。先人が残したふ化養殖技術が継承されるのを期待している」と述べた。

 町内では震災と原発事故発生前、請戸川に約1600万匹の稚魚が放流されていた。ふ化施設は3カ所あったが、揺れや津波で被害を受け、復旧できていない。施設を1カ所に集約し、漁業復興や観光客増加につなげる。

 町はふ化施設の他、町内北幾世橋に、遡上(そじょう)するサケを捕獲するやな場、捕まえるための道具を保管する倉庫の整備を計画している。17日は倉庫の工事安全祈願祭も行われた。

 

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