震災の記憶、後輩へ伝承 中央台南中生徒が語り部講座 自らの言葉で発信 福島県いわき市

震災と原発事故について学んだことを小学生に語る(左から)白土さん、鈴木さん、新藤さん
2024/11/12 17:00
福島県いわき市の中央台南中の生徒による「中学生語り部講座」は6日、市内の中央台東小で開かれた。生徒が児童に対し、自らの言葉で東日本大震災と東京電力福島第1原発事故について語った。6年生53人が参加し、先輩の話に興味深そうに耳を傾けていた。
語り部を務めたのは、いずれも同校2年の白土菜南(ななみ)さん、新藤美花(みはな)さん、鈴木蒼空(あおい)さんの3人。白土さんらは昨年度、総合学習などで震災や原発事故について学び、成果を動画にまとめた。白土さんは「動画制作を通じて、中央台東小が避難所になったことや福島県に対する風評被害の状況を知った。当時、まだ生まれていなかった小学生の皆さんも震災について考えてほしい」と訴えた。
新藤さんは、古里の宝物とも言える海岸の「鳴き砂」の保存活動や、浜通りで水揚げされた魚介類「常磐もの」のPRイベントにボランティアで参加した経験について紹介。津波被害を受けた同市薄磯で生まれた鈴木さんは、震災当時、生後10カ月だったことを振り返り、薄磯地域への思いなどについて語った。
生徒が制作した動画作品は、パナソニックホールディングス主催のキッド・ウイットネス・ニュース(KWN)日本コンテスト2023の中学生部門で最優秀賞を受けた。10月26日にオンラインで開かれたKWNグローバルサミット2024の中高生部門に日本代表として出場し、入賞している。
語り部活動は、動画制作を通して感じたことや古里への思いなどを自分たちの言葉で直接発信しようと、8月に「いわき震災伝承みらい館」で初めて行った。今回は中央台東小からの依頼を受け、自分たちよりも下の世代に語り継ぐことにした。