職員受験者増目指し初の広報パンフ 福島県いわき市消防本部 活動や訓練、「魅せる」を意識

 

新たに作成した市消防本部の採用広報パンフレット

 

2025/07/03 16:44

 

 福島県いわき市消防本部は職員採用試験の受験者数増加を目指そうと、採用募集パンフレットを初めて作製した。写真を多用して「魅せる」広報を展開し、若者を中心に消防活動について理解を深めてもらうねらい。

 現場での活動の様子や訓練風景などの写真を中心に構成し、「写真集」(市消防本部)のようなパンフレットに仕上げた。文字情報では各活動の紹介文の他、現役隊員の声や女性隊員の働き方に対する考えなどを掲載。消防活動を市民に身近に感じてもらえるように工夫した。

 市消防本部はこれまで、市長部局などとともに受験案内を実施してきた。しかし、近年、消防職員採用試験の受験者数の減少が見られることから独自の取り組みを新たに展開する必要があると判断した。市消防本部によると、2024年度の受験者数は27人で、過去10年間で約7割減少しているという。

 パンフレットは18~27歳を対象に作成した。今後は市内外の高校や大学への訪問時、インターンシップの受け入れ時などに配布していくという。1日、市役所で会見した消防本部の二瓶耕一総務課長は「若年層に響く内容になった。受験者数増に向けた起爆剤になってほしい」と語った。

 

■インスタでも情報発信

 いわき市消防本部は1日、写真共有アプリ「インスタグラム」の公式アカウントを開設した。写真や動画を通じて日々の活動を発信し、市民にとって身近な消防を目指す。

 これまでは市ホームページや市の広報紙などで情報発信を行ってきた。情報社会の進展を踏まえ、交流サイト(SNS)を通じた、より効果的な広報につなげる。

 アカウント名は「iwaki_fd_119」。消防本部や市内消防団の活動紹介、防火・救急に関する啓発、職員の採用情報などを毎日、発信する。6月14日に発足した「機能別消防団」の学生らの発想も取り入れていく予定。年末までにフォロワー数3千人を目指すとしている。

 

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