福島県双葉町の新庁舎で開庁式 東京電力福島第一原発事故発生から11年5カ月 役場主要機能の町内帰還祝う

 

双葉町役場新庁舎の開庁を祝いテープカットをする関係者

 

2022/08/28 10:10

 

開庁式で「双葉町民の歌」を歌うコーラスふたばのメンバー

 

 東京電力福島第一原発事故で全町避難が続く福島県双葉町は27日、町内のJR双葉駅前に完成した町役場新庁舎の開庁式を行った。原発事故から11年5カ月。30日の特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示解除を前に、関係者は役場主要機能の町内への「帰還」を祝い、復興への決意を新たにした。

 式には関係者約80人が出席した。伊沢史朗町長が、これまで受けた多くの支援に対する感謝を述べ「職員一同が未来に向かって復興に尽力するととともに、新庁舎を町民に親しまれ多くの交流が生まれるまちづくりの拠点施設にしていく」と宣言した。秋葉賢也復興相や西村康稔経済産業相、小林茂樹環境副大臣、政府原子力災害現地対策本部長の太田房江経産副大臣、内堀雅雄知事らが祝辞を述べた。

 2011(平成23)年の仕事始めで片目を入れたまま旧庁舎に残されていた「双葉ダルマ」に、伊沢町長が目を入れ、復興への決意を述べた。関係者がテープカットし、開庁を祝った。

 新庁舎は軽量鉄骨造り2階建て。建築面積は1928平方メートル、延べ床面積は3145平方メートル。9月5日から業務を開始する。現在のいわき事務所はいわき支所になる。町内の旧役場庁舎は解体の方向で調整している。

 

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