原町探訪記②~原ノ町駅周辺を歩く旅~

福島県の浜通り北部、相双エリアの中心の町である原町区。

千年の歴史を持つ相馬野馬追のメイン会場を抱え、歴史と文化が残る原町を旅した。

前回は、この地方最大の歴史的文化である相馬野馬追を中心に紹介した。

今回はもう少しポップに、街歩きの様子をご紹介。

原ノ町駅を中心に賑わう街

2020年7月に改修が終わり、相馬野馬追の雰囲気を感じられるような城壁風なデザインへと生まれ変わった常磐線原ノ町駅。

2016年からは原ノ町駅陣屋と銘打って、相馬野馬追に関する展示や甲冑の試着体験など行っている。

そんな原ノ町駅から西に伸びる駅前通りと、駅前通りを進んだ先にある県道120号線あたりを中心に、街歩きスポットが点在している。

100年近く前に落成した映画館、朝日座

駅前通りから横道に入ったところに朝日座はある。

98年前の1923(大正12)年に落成した朝日座は、当時は芝居小屋兼常設活動写真小屋「旭座」としてスタートし、映画だけでなく芝居や歌舞伎、地元住民の行事にも使われていたそうだ。

1951年頃、戦後の映画全盛期に「朝日座」と改名し、常設映画館となった。多いときは年間20万人以上の観客数を記録し、立ち見客がいるほど賑わった映画館も、テレビやレンタルビデオの普及が逆風となり観客数は減少し、1991年に閉館することとなった。

閉館してから早30年近くが経つが、2014年には国の有形文化財となり、現在でもイベントなどが行われ時折映画が上映されている。

私が訪れたときは、運よく中に入れてもらうことができ、カーテンの奥にたたずむ銀幕も見せてくれた。

100年前の原町。数少ない娯楽を味わえる場所として地元の人から愛されてきたことを、強く感じ取ることができた。

歩き疲れたら美味しいジュースを

朝日座からもそう遠くない場所に、フルーツジュースが美味しいお店、fresh fruits yamasanというお店がある。

創業70年以上の老舗の果物屋さん、yamasan(やまさん)の中にフルーツジューススタンドがあり、オリジナルジュースを提供している。

福島の果物といえば桃。地元福島の桃を使用した「まるごと桃ジュース」をいただいた。

添加物・香料を一切使用していない、まさに、まるごと桃ジュースだったのだが、甘味、香りが際立っていて、贅沢な一杯だった。

夏だったら、一瞬で飲み干してしまいそうな美味しさだった。

一番のおすすめは間違いなく季節の果物を使った、まるごと〇〇ジュースだが、ミックスジュースや野菜&果物のベジフルスムージー、ジェラートも美味しそうだった。

冬に来たことを後悔。

ここからまた西に少し行くと、昔の蔵を改築したギャラリーやレストラン、南相馬観光協会が入る、野馬追通り銘醸館がある。

野馬追に関する展示が無料で楽しめるだけでなく、昭和期の原町の暮らしの様子や松本銘醸の歴史などに触れることができる。南相馬観光協会もあるので、情報収集がてら立ち寄るのもおすすめ。

和菓子の老舗・栄泉堂

再び駅前通りに戻ると、2つ目を引くお店があった。

1つは、もうすぐ創業100年になる和菓子の老舗、栄泉堂だ。

雰囲気のある店構えの中に入ると、和菓子のみならず洋菓子もたくさん揃っていた。

名物の「おらが相馬」は北海道産小豆にゴマとクルミ、ピーナッツをまぜた“赤”と、柚子が香る白あんが自慢の“青”がある。

品揃えがとにかく豊富でばら売りもしているので、お土産だけでなく食べ歩きや、旅館など滞在先に持って帰って食べる用にも、いろいろ購入できる。

栄泉堂のすぐ近くには、これまた昭和レトロな雰囲気が漂う、喫茶コーヒー豆があった。

今回は時間がなくて立ち寄ることができなかったが、この雰囲気で、しかも自家焙煎をしてるという。

次回来た時には絶対に立ち寄りたい・・・!

地元の野菜・食べ物に出会える

原ノ町駅を東に進むと国道6号線があり、道の駅南相馬などもある。

繁華街にはなっていないので、あまり街歩きという雰囲気ではないが、道の駅南相馬と合わせて駅の東側でおすすめしたいのは、JAふくしま旬の未来(農産物直売所)だ。

その名の通りJAふくしまが運営する農産物直売所で、地元の農家さんが育てた野菜や食材がたくさん揃っている。

なかなか他所では見かけない野菜や旬の野菜が並び、値段も安い。

家に帰る日だったら、たくさん野菜を買って帰るところだった。

そして、原町のソウルフードとも呼ばれる「よつわりパン」も販売されていた。正直、名物としてもあまり大々的に売りわけでもなく、ただただ50年くらい前から原町で愛されて、親しまれてきたというよつわりパン。

記事内3枚目の写真、もものジュースの隣にあるのがよつわりパン。

コッペパンの中にあんこと生クリームがたっぷり入り、真ん中にいちごジャムが入っていた。

真ん中に十字の切り込みがあり、四つに割って食べやすくなっている。

なんだか昭和感漂う佇まいと、あんこと生クリームという間違いない組み合わせは心も満たしてくれた。

おそらくここの直売所以外でも見つかるとは思うが、ぜひ見かけたら手に取ってみてほしいローカルフードだ。

1日、十分に楽しめるエリア

原町、原ノ町駅エリアというと、相馬野馬追のイメージが先行し他に何があるのか正直あまりイメージができなかった。

それでも街を歩いてみると、歴史的な建造物があったり美味しいグルメがあったり、魅力たっぷりの街であった。

ここ入りたい!立ち寄りたい!と思うレトロな喫茶店や、美味しそうなレストランもたくさんあった。

相馬野馬追だけじゃない、原町の魅力を感じに、ぜひ街を歩いてもらいたい。

朝日座

住所:福島県南相馬市原町区大町1丁目120

WEBサイト:http://asahiza.blog.shinobi.jp/

アクセス:常磐線原ノ町駅から徒歩約13分

■fresh fruits yamasan

住所:福島県南相馬市原町区大町1丁目10

WEBサイト:https://www.fruits-yamasan.com/juice

アクセス:常磐線原ノ町駅から徒歩約12分

野馬追通り銘醸館

住所:福島県南相馬市原町区本町2丁目52

営業時間:9:00-17:00

電話:0244-26-8040

WEBサイト:http://www.minami-soma.com/meijokan/

アクセス:常磐線原ノ町駅から徒歩約18分

菓匠 栄泉堂

住所:福島県南相馬市原町区栄町3丁目4

電話:0244-23-3738

アクセス:常磐線原ノ町駅から徒歩約9分

■JAふくしま未来 旬のひろば

住所:福島県南相馬市原町区錦町1丁目13

営業時間:9:00-18:00

電話:0244-22-2860

WEBサイト:https://www.ja-f-mirai.or.jp/life/?id=153

アクセス:常磐線原ノ町駅から徒歩約3分

鈴木俊良トラベルライター

投稿者プロフィール

神奈川県横浜市生まれ。学生の頃から国内外を旅して歩き、現在はミャンマーを拠点に旅づくりのお仕事を行う。 何気ない日常の中に存在する豊かな暮らしや文化を感じることが好き。

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